圧倒的な大地、噴き上がる熱煙、氷河からの寒波、夜空にはオーロラ。 大自然アイスランドにて6日間250kmのレースが行われた。 ここで勝負をすべく、更に装備を改良し、トレーニングを積み重ねて臨んだ大会だった。 そして叶えた、日本人初挑戦・3位入賞。
圧倒的な大地、噴き上がる熱煙、氷河からの寒波、夜空にはオーロラ。
大自然のアイスランドで、6日間250kmのレースが始まった。ここで勝負すべく、更に装備を改良し、トレーニングを積み、臨んだ大会だった。
レース初日66km。選手たちを振り落とすかのように、過酷なコースが待ち受けていた。
硬い岩や石、アップダウン、吹き荒れる風、初日より足の骨折など怪我人が相次いだ。
そんな中、4位でフィニッシュ。上位を狙える位置でスタートを切ることができた。
2日目以降、混戦となり順位が入れ替わり続けたが、僕は上位をキープし続けた。
そして4日目、いつもより身体が軽く勝負ができる予感がした。
緩やかなアップダウンが続く41kmのコースだった。
先頭選手が飛び出していったが、僕はマイペースで走った。
川をひとつ越え、ふたつ越え、冷たさで足が麻痺しながらも走り続ける。
25kmを過ぎた頃、先頭と5分差で2位につけていた。
ペースを上げていければ、追いつけるかもしれない。だがすぐ後ろには2人がついてきている。
そうこうしているうちに、後ろの1人が僕を抜きにかかった。
思わずついていき、一気にペースがあがった。
息は荒れていくが、このままつかなければ先がない。
必死にしがみついて30kmのチェックポイントでトップ選手に追いついた。
残り11km。
初日から175kmを走ってきて多くの疲労がある。
明日以降もまだ2日間レースがある。
でもそれはみな同じ。
どこまで勝ちたいと思うのか、今この瞬間にどこまで力を振り絞るのか、ただそれだけだった。
3選手並んだ形で走り続けた。残り6km。
大きな上り坂にさしかかったところでラストスパートをかけ、運良く上手く飛び出すことができた。
身体からは悲鳴があがり、全身に汗が噴き出る。
だがペースは落とせない。むしろ上げ続けなければ。
ただゴールを目指すのみ。少しでも前に前に。
そしてフィニッシュ。
最高の笑顔を飾ることができた。
大自然の中で、すべてをかけて勝負をしている。
世界中のライバル達と競い合い、助け合い、讃え合う。こんな幸せ他にはない。
チャレンジする素晴らしさ、生きる喜び、周りの人の感謝。たくさんのものをいただきました。
ありがとうございます!
これからもチャレンジしていきます!!